クリニックに行く日、またお仕事を休まないと。実家に帰るとき、期待させていないかな…?お友達とごはんに行く日、お酒どう断ろう。
こんなとき、不妊治療をしていることを周囲に伝えるか、悩みませんか?
2021年8月から不妊治療を続ける中で、わたしがどのように工夫してきたか、ご紹介します。
【職場編】お仕事を休む必要あり。どう伝える?
治療は生理周期や卵の発育状態に沿って進むので、予定が立てづらいのが難点。お仕事を休む必要がある場合も多々あります。
タイミング療法のとき
◎治療の日程はある程度予測できる
タイミング指導を受けていたときは、生理開始日から12~14日目に受診するよう指示があり、超音波により卵胞計測をして、排卵日を予測してもらっていました。
2週間弱と、生理が来たらすぐに有給休暇の申請をすればそれほど唐突ではないので、比較的日にちに余裕があり、この時点では治療のことは伝えずに、お休みすることができました。
体外受精のとき
わたしはタイミング療法を半年ほど続け、その後体外受精へとステップアップしました。
体外受精は、採卵~受精~移植と、生理周期と卵胞・受精卵の発育に沿って治療が進みます。
治療スケジュールの詳細はまた記事に書きますが、体外受精1回目は、まず生理初日~3日目に受診しました。その後、卵胞の状態を確認し、薬剤の量を調整するため、1週間後に受診するよう言われました。
つまり、2週続けて休暇をとるということです。今まで、2ヶ月に1度程度しか休暇を取得したことがなかったため、急に高い頻度で休むのは迷惑がかかると思いました。わたしはこの時点で、上司に「しばらく通院するので、週に1回程度お休みをいただきます」と伝えました。
上司は「大丈夫?どこか悪いの?」といった反応でしたが、元気に「大丈夫です!」と返答しておきました。特にそれ以上追及されることはなかったです。
そして卵胞の状態を確認し、採卵日を決定する日…「明日もう一度来られる?」と言われてしまい、仕方ないと思いながらも、さすがに焦りました。上司に通院すると伝えたとはいえ、急に続けて休みを取ることは想像していないだろうと思いました。早めに上司に伝えた方がよいと考え、病院を出てすぐに会社に連絡しました。上司は心配していましたが、お休みを申請することができました。
◎不妊治療のことを上司に伝えることに
この日、わたしは夫に相談し、上司には不妊治療のため通院していることを伝えたほうがよいのでは、という結論に至りました。理由は、何か重大な病気ではないかと、心配と迷惑をかける可能性があること。そして、今後休みを申請するのに、わたし的に気持ちが楽になると思ったこと。
翌日、上司に通院のことについてお話したいと伝え、少しお時間をいただきました。その際に伝えたことは、こんな内容です。
- 通院しているのは、不妊治療のためであること
- 治療の関係で、急な来院指示がありお休みする可能性があること
上司は意外にもホッとした様子でした。「体調が悪いのであれば、たくさん仕事を振ってはいけないかも」と心配したとのことでしたので、伝えてよかったと思いました。
また、その後お休みする際も、「○日、病院で半休いただきます」と申請すればスムーズに了承をいただけているので、「あぁ…またお休み申請しなきゃ…どんな顔されるかな…」などとヤキモキすることもありません。
結果として、先に書いた目的をどちらも達成することができたので、わたしは上司に伝えてよかったと思っています。 治療スケジュールは、個人の体質やクリニックによっても異なりますので、気になるのであれば治療を始める前に、先生に相談してみてください。休みづらい人ほど、なるべく具体的に(1ヶ月に何日通うことになるか、ずらせる日程はあるのか等)確認するのが良いと思います。
【家族編】心配かけたくない。期待させたくない。
自分の両親、義実家。はやく孫の顔を見せたいと思うからこそ、期待させてしまうのが申し訳ない。だけど不妊治療していることを打ち明けて心配かけたくもない。そんな風に考えてしまうことも、少なくありません。
そろそろ結婚して1年経つけど、子どもはまだ?って思われていないかな…
今度の土曜日、ふたりで行ってもいい?などと実家に連絡したとき。「子どもできたって報告来るのかな?」って期待させていないかな…
考えたらキリがないですが、わたしたち夫婦はまだ、両親に不妊治療のことは伝えていません。
理由は、子どもがいないと言ってもまだ結婚して2年半。期待するにはまだ早いのでは?と思っているから。そしていまは不妊治療を始めたばかりだからです。
◎お酒だけは断りたい
ただひとつ、わたしは不妊治療を始めてから、お酒を控えているので、それだけは伝えることに。
義実家では、遊びに行ったときにはみんなでお酒を飲みます。そしてわたしもお酒が好きで、家族もそれを知っています。急に断ったら、それこそ期待させてしまうかも、と思ったのです。
義実家にお邪魔する前日。お酒飲むよね…どうやって断ろう…わたしが悩んでいたところ、夫が「俺が言うよ」と言ってくれました。そして当日、ごはん前にお義母さんに「Rumiはいま妊活中だからお酒は控えているんだ」と伝えてくれました。
少し不審に思われた雰囲気もありましたが、深く追及されることはありませんでした。
それからは、お酒を勧められることはなく、ジュースやノンアルコールビールで楽しんでいます。
ですが実は、実家にはまだ習慣的にお酒を控えていることは伝えていません。やんわりと、「今日はお酒飲むのやめる」と言って断っています。
あとは、乾杯だけコップに注いでもらい、隣に座っている夫に飲んでもらったり。あまり目立たないので、いまはこの方法でストレスは感じていません。
お酒のことが解消されたので、特に治療のことを伝えずに不自由に感じたことは今のところありません。だけど、治療期間が長くなると話は別かも。現在体外受精2回目。凍結胚盤胞はあと4個です。治療の進み方にもよりますが、妊娠できず、来年になったら…両親には伝えることを考えるかもしれません。
【友人編】 言うのはいちばんラクかも!? だけどいちばん関係ない。
わたしは、不妊治療をしていることを言いやすく、言ったことでいちばん気持ちが楽になるのは友人かもしれないと思っています。だけど、いちばん関係ないのも、友人だという気持ちがあります。もちろん子どもができたら喜んでくれると思うけれど、不妊治療を打ち明けるまでには至っていません。
そんな友人との関係。言わなくても変わらない関係が続けられるけれど、【家族編】でも書いたように、不妊治療を進める中で、切り離せないのが「お酒」。
昨今はコロナ禍で飲み会等のお誘いも減り、妊活をしている私たちにとって、お酒の席が減ったのは、喜ばしいことかもしれません。わたしも、月に1回、親しい友人とごはんに行く程度です。
わざわざ言う必要もないかもしれないし、お酒がなくても話は弾むけれど…いつもお酒を飲んでいる仲の場合、急に飲まないのもなんだか違和感があるかなと思い、ごはんに行く日はぐずぐずと悩んでしまいます。
もちろん、何も言わずにソフトドリンクを頼んでしまうこともありますが、「あれ?今日は飲まないの?」と聞かれたこともありました。そんなわたしは、だいたいこんな感じで乗り切っています。
◆「明日大事な予定があるから、今日はお酒控えておくね。」
毎回使うには不審がられるワードかもしれませんが、よくある理由だと思うので、頻度が高くなければとくに詮索されることはありません。
◆「ちょっとお腹の調子が悪くて…」
ヘビーな食事だったり、たくさん食べたりするときには向きませんが、ちょい飲みのような場面等で使えると思います。
◆そもそもお酒の席にしない
少々強引ですが、お店やプランを自分で決めます。ランチやカフェでおしゃべりにすれば、ディナーに比べればお酒を飲むムードは減るかな?と。悩むなら、自分でコントロールするのがいちばんかなと思います。
おわりに
不妊治療は気持ちが落ち込むことも多くあるので、お仕事をお休みすることや、家族や友人との関係がストレスになったりしないように、工夫してきました。
家族や友人とのひとときは息抜きとなり、治療のことを忘れられる瞬間でもあるので、これからも身体と心を大事にしながら、治療に向き合っていきたいと思います。何か少しでも参考になったらうれしいです。